13:30 | 受 付 |
14:00 | 開会 |
緊急アンケート報告 (村上 千幸運営委員) | |
14:15 | パネルトーク |
テーマ『あらためて保育園が行う子育て支援センターを問う』 | |
16:15 | 意見交換 |
16:30 | 閉会・終了 |
~ パネルディスカッション報告 ~
今回のパネルディスカッションは、①あらかじめ決められた質問を、②2分程度の時間で、③パネラーが発言をしていく、④その際、自分の発言と重複していた場合には無理に発言をしない等、4つの事が当初の約束事として決められた。
尚、参加者には①会場からの発言もその時々で認める(但し1分程度)。②そして全部で3回のグループディスカッションを会場参加者には用意され、③グループの発表はその都度行う(1分程度)こと等、3つの事が決められて今回の研修が始まった。
以下はパネルディスカッションの一部を要旨抜粋
(中川) H.6年12月モデル事業として出発。担当2人。指導員は変わらず、保育士は保育園とセンターの経験が保育する上で必要だから時期を見て移動交代している。
また、地域の様々な業種を超えて「下関子ども何でもネットワーク」という会を作っている。メンバーは小学校教諭や医師や大学の先生など。月1回の例会をし、研修や情報交換をしたり、年1回のフォーラムを開催している。事務局は支援センターが担当して活動をしている。とにかく無理をせず続けていく事を心がけ、活動を進めている。
(木本) H.11から活動を始める。当時の『少子化対策特例交付金:延岡市』を利用し「親子の森」という形で小規模型としてスタートする。H.13年センター型となり、病後児保育を始める。情報提供や家庭訪問から、子どもを見て欲しいというニーズ(現場の要請)を受け「ボランティア講座」の開催や「ファミリーサポートセンター」併設等へと事業展開していく。独自の活動として講座を開き、「保育サポーター(有償のボランティア)」を養成して子育て世代を手助けしている(1時間500円)。
お金が出せない家庭にはセンターの職員が対応している。
(橘) 以前は保育園と併設していたが、市内公立保育園が民間へ全て委譲した時期にセンターを独立型へと切り替えた。法人の色を出さずに公立的なものとし宇土市子育てセンター「ひまわり」としてやっている
(橘)「連携」とはつまり「センター長と地域との付き合いだ」と思っている。センター長が地域に対してどれ位向き合っているか等、連携とは「人と人との付き合い」だと思う。
(中川) 地域内と保育園との連携だと思う。
(木本) 大きい保育園は独自でやっているが、規模が小さい園は束にならないといけないと考えている。連携は常に「ギブ&テイク」でないといけない。
(中川) 世間の再生ではないか。世間に子育て文化が育まれてきた。この人と人とのつながりがなくなってきた。この空気の中に子育てを呼び戻すことが子どもにとっても、親子にとっても生活しやすい場となる。
(木本) 子育てに関することで相談に乗ってくれる民生委員や主任児童委員、母子推進員さんと挨拶できるものでないといけない。私は弁当を配達しながら地域の様子を自分の目で確認している。自分で地域を回らないと分からないことが多い。現在、地域とのつながりが薄いので再構築することが大事。子育てから他のつながりにしていく。
(木本) 拠点は「よりどころ」になることが大事。地域に住んでいる人が、よりどころになることが大事ではないか。「まちづくり」が子育て支援となる。(地域にはキッズホームがある)まちづくりでファションショーなどもある
(橘) 拠点性とは地域に対する目の確保ではないか。例えば保育で培った専門性とは何か。一律に子どもを見て保育するのではなく、一人ひとりの子どもに応じて個別の対応をしていくのが保育の専門性と言われるものではなかったか。つまり、4つの事業に地域性を無視して一律に執り行うというのではなく、それぞれが住んでいる地域の子育ての問題・課題を探り、それに対応していくのが保育園の行う支援センターの拠点性であり、問(10)で問われる専門性ではないだろうか。
(中川) センターには「おまねきセンター・お出かけセンター・まねかけセンター」がある。センターの基本は「まねかけ」ですることが大事。アウトリーチである。何を地域に発信していくか。0歳~6歳までではなく、0歳~18歳までの長いスパ‐ンでみる。根っこのところを私たちが担っていることを自覚したい。
(木本)子どもの成長発達をおさえた支援・親は親の育ちを抑えた支援が大事である。
(子育て4訓:
- 乳児はしっかり 肌をはなすな
- 幼児は肌を離せ 手を離すな
- 少年は手を離せ 目を離すな
- 青年は目を離せ 心を離すな)
(橘)子どもは子どもらしくならないといけない。発達をおさえた視点が大事。
(中川)
- 保育士の専門性
- 母親業
- センターの現場
- 保育指針の5,6が使える 良き親子のサポート 相談支援
- 子どもは母親が育てたほうが一番いい 喜びを開花させてくれる支援が必要
- ガイドラインで保育士
- あたたかくむかえる
- 利用者どうしをつなぐ
- 外に出て行く
それらが専門性である。 地域に対しては、担当者は積極的に出て発信していくことである。
サークル支援・・・お母さん支援・・・・サークルを育てる
(中川)ある行政のデータで、「子育てに不安がある」と答えた率は 2003年は53,6%だったが、2008年は43,6%に減っていた。このことは、自分たちがやっていることは間違ってはいなかった、という証であり、今後も足跡を検証していくことが大事になるだろう。
(木本)情報を発信することに意味がある。だから受け手側には常に発信していく必要があると考えている。いろんな手段で地域に発信する。何かあったら「親子の森」を使ってほしいと地域では言っている。
(中川)保育の専門性は大きく福祉にたずさわるものと考え、ソーシャルワークの勉強をしなくてはならない。 園長も専門性を身に着ける
専門性は特別なことではない。子どもの文化・親が親として育つプロセスや育つ要素を支援のなかでする。親の自覚が出てくれば、地域に対してやっていける。
連携はお互いに顔の見える関係性が大事であり、支えあうことが大事。
無理をしないと長続する。時間をかけてじっくりする。事業の継続性を重視し、それを補う手立てを積み上げていくお母さんは何を求めているのかをアンケートで探ったり、支援センター同士の話し合いをしたりすることも大事。
地域に出て行くことも専門性を高めていくことになる。出て行きやすい職場環境と地域への人脈が大切。
(橘)子育てネットで、保育(園)以外の議論があることを知った。子育て支援事業には、保育
園の未来を感じる事がある。
(中川)社会全体で支援していくことが大事。日頃からお母さん方の声を聞くツールが大事。
子育て応援プロジェクトをやっている。
(木本)やれることからやっていく。これからは年配者のボランティアを見つけていくことが大事。
以上、簡単に結論は出ないが、パネラーそれぞれの情熱や意欲的な活動を参考に、会員各位の今後の事業展開に活かされることを期待したい。